はい。気候変動とヒートアイランド現象による気温上昇により、熱中症により生命を落とす人が出るなどの影響が著しくなっています。東京の年平均気温は、過去100年で約3℃の上昇がみられ、都市化の影響が比較的少ないとみられる都市の年平均気温が1.5℃上昇していることに比べて大きな上昇幅となっています。
また、熱中症警戒アラートの発表回数も増加しており、厳しい暑さが続いています。最近では、熱中症は屋外だけで発生するのではなく、屋内でも重症化しています。
このような状況を踏まえ、暑さへの認識をアップデートする必要があります。気温の上昇や熱中症の危険が高まっている現実を理解し、適切な対策を講じることが重要です。特に、室内ではこまめな水分補給やエアコンの使用、外出時には水筒や帽子・日傘を持っていくなど、日常生活で実践できる対策を習慣化しましょう。

体温調節障害により次のような症状が現れます。

• ①めまいや顔のほてり
  めまいや立ちくらみ、顔がほてるなどの症状が出たら、熱中症のサインです。一時的に意識が遠のいたり、腹痛などの症状が出たりする場合もあります。進行すると、頭痛や吐き気、体のだるさ（倦怠感）の症状が現れることがあります。すぐに水分・塩分の補給と涼しい場所での休憩をしましょう。「いつもと様子が違う」程度のごく軽い意識障害が出ることもあります。少しでも意識がおかしい場合には、医療機関へ連絡しましょう。

• ②筋肉痛や筋肉のけいれん
  「こむら返り」と呼ばれる、手足の筋肉がつるなどの症状が出る場合があります。筋肉がピクピクとけいれんしたり、硬くなったりすることもあります。

• ③体のだるさや吐き気
  体がぐったりし、力が入らない。吐き気やおう吐、頭痛などを伴う場合もあります。

• ④汗のかき方がおかしい
  拭いても拭いても汗がでる、もしくはまったく汗をかいていないなど、汗のかき方に異常がある場合には、熱中症にかかっている危険性があります。

• ⑤体温が高い、皮ふの異常
  皮ふを触るととても熱い、皮ふが赤く乾いているなどの症状も熱中症のサインです。

• ⑥呼びかけに反応しない、まっすぐ歩けない
  声をかけても反応しなかったり、おかしな返答をしたりする。または、体がガクガクとひきつけを起こす、まっすぐ歩けないなどの異常があるときは、重度の熱中症にかかっています。すぐ医療機関を受診しましょう。

• ⑦水分補給ができない
  呼びかけに反応しないなど、自分で上手に水分補給ができない場合は大変危険な状態です。この場合は、むりやり水分を口から飲ませることはやめましょう。すぐ医療機関を受診しましょう。

詳しくは、こちらをご覧ください。
https://www.netsuzero.jp/learning/le01
https://www.netsuzero.jp/learning/le01#learn6
https://www.netsuzero.jp/learning/le01/case03-01

熱中症になる可能性が高い場合に公表されるお知らせです。
熱中症の危険性に対する「気づき」を促すものとして、府県予報区等内において、いずれかの暑さ指数情報提供地点における、翌日・当日の日最高暑さ指数（WBGT）が33（予測値）に達する場合に環境省が発表します。
なお、熱中症警戒アラートが出ていないときも注意は必要です。WBGTが28を超えると熱中症患者が急増すると言われています。蒸し暑い日は特に気を付けて水分をこまめにとり、涼しい場所で休憩するなど熱中症対策をとりましょう。

普段以上に熱中症予防行動を実践してください。
熱中症弱者である高齢者、乳幼児、からだに障害のある人、肥満の人、過度の衣服を着ている人、普段から運動をしていない人、暑さに慣れていない人、病気の人、体調の悪い人などは、特に注意が必要です。
管理者がいる場所やイベント等については、暑さ指数（WBGT）などの実測の上、責任者が、管理者がいる場所やイベント等において、適切な熱中症対策が取れていることの確認をお願いいたします。
出典情報：
環境省熱中症予防情報サイト