熱中症対策アドバイザー 派遣事業
更新日:2025年4月30日
目的
昨夏も全国の平均気温は平年より1.76度高く、1898年の統計開始以来最高だった2023年と並び、1位タイとなりました。東京の平均気温は平年より2.1度高く、救急搬送者数は昨年度よりも増加し、死亡者数も昨年度を上回りました。また、全国の職場での熱中症による死亡者及び休業4日以上の業務上疾病者の数は、令和6年(2024年)に1,195人となり、うち死亡者数は30人となっています(令和7年1月7日速報値)。
気候変動の影響を考慮すれば、特に、熱中症リスクが高い屋外労働者や高温環境下での作業従事者等のエッセンシャルワーカーの労働環境における対策が重要です。東京都は2050東京戦略において「命を守る熱中症対策」を掲げ、エッセンシャルワーカー等の暑さ対策に取り組んでいます。
なお、令和7年6月には、労働安全衛生規則の一部が改正され、職場における熱中症対策が義務化されます。
本事業は、エッセンシャルワーカー等の熱中症リスクを軽減し、安全な労働環境を確保するため、専門家の派遣による実態調査及び助言を行うことを目的としています。
事業概要
熱中症リスクが特に高い屋外労働者や高温環境下での作業従事者等で、かつ熱中症警戒情報等の発表時においても業務休止や作業時間の変更が極めて困難な業務に従事する、公共性を有するエッセンシャルワーカーの方たちの熱中症対策に取り組む業界団体等を支援するため、熱中症対策に詳しいアドバイザーの派遣を行います。
①熱中症対策アドバイザー 派遣事業
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(1)目的
エッセンシャルワーカー等の熱中症対策を推進するため、業界団体等に専門家を派遣し、熱中症対策に関する助言を実施
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(2)対象
次のいずれかの条件を満たす者が対象となり、一から三の順に優先して申込みを受け付けます。
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一エッセンシャルワーカーの業界団体
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二その他の熱中症リスクが高い業界の業界団体
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三熱中症リスクが高い業界の事業者
ただし、次に掲げるものを除いたものとします。-
ア暴力団(東京都暴力団排除条例(平成23年東京都条例第54号。以下「暴排条例」という。)第2条第2号に規定するものをいう。以下同じ。)
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イ暴力団員等(暴排条例第2条第3号に規定する暴力団員及び同条第4号に規定する暴力団関係者をいう。以下同じ。)
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ウ法人の代表者、役員又は使用人その他の従業者若しくは構成員に暴力団員等に該当する者があるもの
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エ成年被後見人若しくは被保佐人又は破産者でその復権を得ないもの
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オ税金の滞納があるもの、刑事上の処分を受けたものその他の公的資金の交付先として社会通念上適切であると認められないもの
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(3)実施内容(3回実施する場合の標準的な手順として想定しているものを示しています)
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アヒアリング調査による状況把握(1回目)
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各業界団体や事業者の現場を訪問し、熱中症対策の現状や課題をヒアリングします。
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作業環境や従業員の健康状態についての情報を収集します。
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イ暑熱環境の測定とアンケートによる実態調査(2回目)
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希望する団体や事業者の現場での暑さ指数(WBGT)の測定を実施し、作業環境の温度・湿度を把握します。
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必要に応じて作業の種類や時間、現在実施している熱中症対策、課題、熱中症発生状況や対応などについて、従業員へのアンケート調査等を実施します。
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これらにより現場の実態を把握し、効果的な熱中症対策を提案するための基礎情報を収集した結果を基に、熱中症リスクの評価を行います。
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ウ専門家による助言(3回目)
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ヒアリングや調査結果を基に、現場の状況に応じた作業環境の改善、従業員の教育、緊急時の対応方法など、包括的な対策を助言します。
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労働安全衛生規則改正への対応方法についても助言します。
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③選考結果通知
申込締切後、選考結果をメールで通知します。
④選考後のスケジュール(想定)
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(1)ヒアリング調査による状況把握(1回目) 5~6月
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(2)暑熱環境の測定とアンケートによる実態調査(2回目) 7月
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(3)専門家による助言(3回目) 7~8月
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(4)その他
自主的なガイドライン策定を希望する業界団体に対しては、ガイドライン策定補助事業をご紹介します。ガイドライン策定補助事業については、5月末にお知らせする予定です。
- お問い合わせ
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東京都環境局気候変動対策部環境都市づくり課
メール:heat_guideline@ml.metro.tokyo.jp※原則として、メールでお問い合わせください。